お父上
【お父上】
この上棟式
主役はもちろんの事
建築主である若いご夫妻です
35年の長きにわたる住宅ローンを組み
二人でこつこつと貯めた頭金を支払い
おまけにいつ亡くなっても良いように
生命保険にまで加入させられて(笑)
そりゃ、もうなんてったって
命がけの
お二人の家なのですから
それ以外の主役があろうはずがない・・・
でも、私にとっての
今回の主役はまぎれも無くお父上だったのです
車いすに乗り
娘夫婦の晴れ姿を見守る
味のあるたたずまい
かつては
設計事務所の所長として大活躍されていました・・・
そう、私達の大先輩です
昭和の男らしく
その豪快な物言いは
かつての私の師匠を思い起こさせます
時々現場に来られては
『あそこはどんな風に、納めるんや?』
『やっぱり、地盤改良はキッチリせんとアカンで』などと
様々なご指示をいただいていたりもします(笑)
そんなお父上もこの日ばかりは
とても感慨深げ・・・・
上棟と言う節目を迎え
私に向かって
『ひとつ、娘の家をよろしくお願いします』と
深々と頭を下げられたのが何より印象的です
なんとなく気持ちがわかるのです・・・
『この間まで・・・こんなに小さかったのに・・・』
とか考えてはるんですわ・・・あの背中は(笑)
さあ、みんな
気合入れて、いくぞー!
(BOSS)