ヤバイ、ヤバイ!
『ヤバイ!ヤバイ!』
晴れて建物が完成し
その終の棲家をお客様にお引渡しするときの一コマです
建物に入った瞬間から
テンションが最大値になられたお客様
ご夫婦お二人で
さまざまな部分を見て回り
ニコニコしながらも口々に
『やばいなー』
『うん、やばい』
本当にヤバイと思っておられるのでは
なさそうでしたが
念のため、聞いてみました
『なにか、きになる不具合でもありましたか?』
すると、あわてて
『いえいえ、スゴイかっこ良くって感動しているんです』
どうやら
『すごく』とか、『とても』とか
とにかく最上級の褒め言葉としてお使いになっているようです
うーん、日本語はなかなか難しい・・・。
私にとってのヤバイとは
『ややこしい運転をしている車に文句を言ったら、中から刺青の人が下りてきた時』 とか
『飲み屋さんの店長しているときに、出した食事に当たった人がどんどん倒れ出した時』 とか
『これは、いかん!一体私はどうしたらいいんだー!?』
という様な絶体絶命の時に使った印象があります
若年層の日本語離れが叫ばれていますが
確かに語彙まで変わってしまうのはちょっと困りものかも・・・・・。
著書『言葉が足りないとサルになる』(亜紀書房、1680円)で、
言葉の貧しさが社会の停滞原因と主張する岡田憲治専修大教授が
「きちんと話そうとしない人は使いこなせる言葉が減り、
やがてニュアンスの違いに気付けなくなる」と指摘しておられますが
本当にその通りなのかもしれません
若者独自の文化はとても大事ですが
正しい日本語はもっとだいじなのかもしれませんね