被災地を訪問して:2
京都YMCAから現地入りした
総勢30名のボランティアスタッフの雄姿です
前夜の車中泊もなんのその
節々をボキボキ言わせながらも
意気揚々と
支援ワーク開始です
内容はというと、ズバリ側溝掃除!
この集落全体の側溝がすべて津波のせいで
埋まってしまいました。
もちろん側溝だけではなくすべての場所が
ガレキの散乱した状態で
道も通れない状態だったのですが
自衛隊の方々と自治体の力で
大きな部分は随分きれいになってきています
ただ、集落全体に張り巡らされた側溝に関しては
全く手つかずの状態で
土に覆われたうえに雑草が生え放題
結局そんなこまごましたライフラインが復旧していない事で
この地区の人々はいまだに避難所暮らしです
街はゴーストタウンのように静まり返っています
まさしく人海戦術で
側溝を掘り起こしていきます
少しづつ、少しづつ・・・・。
宮城県もこの日は真夏日
33度ぐらいあったのでしょうか
幾らも作業しないうちに
汗が体中から吹き出してきます
熱中症を警戒しながら
多めの休憩を心がけ
作業は続きます
時折、荷物の整理に帰ってこられる地元の方々
皆さん一様にすれ違いざま深々と頭を下げ
『ありがとうございます』、『ごくろうさまです』と声をかけていただきます
疲れた体にも、そんな声をかけていただく度に
またまた、がんばれたりするのが不思議です
途中、昼食をはさんで
15時ぐらいまで作業は続きました
なかなか、人の力は偉大です
すべて土に覆われた側溝が
本当にきれいに復旧したのですから
ただ、喜んでばかりもいられません
一人のボランティアがつぶやきました
『30人で、一日かかって、200m程の側溝が一本だけ・・・・』
確かにそのあまりの小さき力に愕然としてしまいます
この先の作業量を考えると
気の遠くなるような時間が必要です
ボランティアの皆さんが
暗澹たる思いにとらわれるのも無理はありません
この集落だけでも
掃除を待つ側溝はまだ何百本もありますから
でも、なによりも第一歩が重要なのです
関心を持って取り組む事が、始める事が最も重要なのです
後は続けていくだけ
いつかは必ず終わりがやってきます
必ずこの町は復興するのです