苦手な事
我が家の子供たちは
年が6歳違います
小さい頃は特に
おねえちゃんにとっては
年の離れた弟が
かわいくてたまらない様子
親バカならぬ、姉バカ炸裂!
毎日がそんな調子でした
ふたりの子供が
それぞれ新入学のタイミングでのお話です
新しい中学校に入学して2週間
元来、社交的なおねえちゃんには
すでに仲の良いお友達がたくさんできました
いつも4人家族で行動していた山田家ですが
この時始めてお友達同士のお出かけなるものが
登場してきた頃だったのではないでしょうか
京都駅前のアバンティなる商業施設
私は電気屋さん
家内は本屋さん
リンタロウはゲームコーナー
おねえちゃんはというと・・・・。
流石にもう中学生です
新しいお友達たちと現地で待ち合わせて
館内を自由行動しています
徐々に親離れしていく娘に
一抹の寂しさなんぞを感じながらも
幼い弟君と電気屋さんを物色していました
こういう時は実は私自身もこどもなのか
リンタロウと二人TVゲームの前の体験コーナーで
思いっきり対戦してしまったりすることも
しかもエキサイトしたら、
幼いリンタロウの操るキャラクターを
こてんぱんにやっつけたりして
泣かしてしまう事もしばしば
しかし、その後お母さんにコテンパンにやられて
私自身が泣いてしまうのですが・・・・。
そんな風景であったと思います
リンタロウの手を引いて店内をウロウロしていると
ずいぶん向こうのほうで歓声が湧きあがります
『うゎー、いた、見つけた!』
『見て見て、ちっちゃい! 可愛いー』
よく見ると、山田家のお姉ちゃんがお友達たちと
こっちを指さしながらきゃーきゃーと歓声を上げています
『見つけた、リンちゃんや! ほんまや、写真通りや』
中学生になったばかりの女の子たちからすると
昨日まで幼稚園生だった男の子はかなり可愛く感じるのかもしれません
おまけにきっと姉バカ炸裂で
弟の写真を見せて、自慢しまくっていたのでしょう・・・。
多分20mぐらいは離れていたと思うのですが
でかいでかい声で、わーわーきゃーきゃー
うるさくて迷惑千万です
その様子を見ていたリンタロウ
かなりたじろいでいる様子で、少し後じさりしています
『なに?なに? 来るで、こっち来るで・・・』
案の定、20mはあろうかというその距離を
5,6人の軍団が、手を振り、ワーキャー言いながら猛ダッシュで駆けてきます
『りんちゃーん!触らせて!こっち向いて!』
一点パースの中心から
こちらに向かって駆けてくる一団
徐々に大きくなるその像が
ギャグ映画や漫画のようで
笑ってしまっていたのですが
同じ像を不安な面持ちで見つめ
手をギュッと握りながらリンタロウがぼそっと一言
『僕、苦手なんだよな、こういうの・・・・』
なんで関東弁やねん!
このころからシュールさ全開です